上司が部下に言う矛盾。
「自分の頭で考えろ。」
「お前はどうしたいのか、自分の意見を持つようになれ。」
「自主性を持て。」
「自発的になれ。」
それらに「従った」時点で、
それは「その上司の言う事に従った」ということ。
「従ってる」時点でそれは自主性では無いし、
上司は上に挙げたようなアドバイス、指示、命令に「従う事」を部下に期待してる。
従わせる事を目的にしてる限り、
知らず識らずの内に相手に思考させないように、ただ自分の言った事に従うようにコミュニケーションを取ってしてしまうのだから、
この場合はまず上司が自分の目的に気付かない限り、部下に自主性を持たせる、或いは部下の自主性を育てる最初の一歩には永遠に辿り着かない。
結局、自分で考えるようになって欲しいんじゃ無くて、あくまで自分の指示や命令に従わせたいだけ。
100歩譲って自分で考えるようになって欲しい気持ちが上司にあったとしても、それはあくまで「その上司が正しいと思う範疇内」での事。
それらを平気で口にする「世の上司達」は、部下が本当に自分で考えるようになった時のマネージメントの難しさを理解していない。
その時ほど「マネージャーのマネージメント力」が問われる事になるのを気付いておらず、
ただ自分がいちいち指示するのがめんどくさいからぐらいにしか思っていない。
もし一人一人全員が自主性、自発性を持ったら、
自分はこう思います。
こう思うのでこうしたいと思います。
これは止めるべきだと思います。
などの意見を、少しでもコントロールしようとした瞬間に
「なんだ、結局自分の価値観の範囲内でしか物事を判断しないんだ、承認しないんだこの人。」
「自分で考えろ。チャレンジしてみろ。と口では言うけど、態度、行動、言動は結局自分の言う事聞いて欲しいだけじゃん。自分なりに考えてみて損した。結局頭使って疲れた割には評価もされないから、言う事聞いてよーっと」
と信用を失う事になる。
何事にも一長一短、メリットデメリットがある。